なんだかチラッと目に入ったので久々に。書く気はあるんですよ、ネタもあるんですよ、やる気もあるんですよ、時間が無いんです。 言い訳をする時間はあるんですよ、時間が無いんです。
本題。
練習の目的って何ですか?
ここを見失ってしまうからこそ生じる疑問や問題は多々あるわけです。練習の目的。先生、監督コーチに怒られないようにする、というのが目的な人もいそうな気がしますが、そうなったら辞めた方が良いですよ。もっと有意義に活動した方が良いと思います。指導者のレベルが高過ぎて、イメージしていることができていなくて怒られる、というパターンもあるかと思いますので、何とも言いにくい面はありますが。さて、練習の目的。大きくとらえると、練習の目的は次の試合で良い結果を出す事、というものになるかと思います。その良い結果につなげるために小さな目標設定が多数存在するわけで。この小さな目標をクリアーした数が多ければ多いほど、良い練習が積めているということが言えるのかな、と思います。もちろん、細かくし過ぎた結果、相反する設定をしてしまって失敗するということもあるかと思います。ですので、目的、目標を細かく考えれば必ずしも成功にたどり着けるわけではないでしょう。そんなわけで、練習の目的というのは大雑把に、
レベルアップすること
というので良いと思います。その中身が正しいかどうかの判断は試合での結果として表れてくるということで。このレベルアップを効率よく実現できるために質を高くする、と。細かい目標設定が全て間違えていない、というのが質が高いと言えるの一つのことになるのではないかと思います。あくまで一つのことです。他にも要因はあるはずですので。そして、この細かい目標設定を全部こなしてもレベルが1しか上がらない、ということもあるはずです。ドラクエで言えばスライムを効率よく10匹倒すため(exp→10)に計画を練ったところで、何も考えずにはぐれメタルをまじんぎりで倒してしまえば(exp10050)、同じ時間を使ってもレベルアップできる数はことなるわけで。細かい設定の中に大きな経験値をくれてたくさんレベルアップできるものが入っているか、というのも大事ということで。
はぐれメタルよりもメタルキングの方が、いやプラチナキングだ!!
という話は求めておりませんのでご了承ください。効率よく倒すべきはスライムじゃなくてメタルキング。はぐれメタル。メタルスライム。同じ時間でも多くの経験値を得られるからこそ、彼らは狩られるので。話が逸れましたね。そんなわけで、質が高いということは量が多いとか少ないとかではなく、レベルアップに必要な課題を最大限にこなすことができたら質の高い練習と呼べるのでは、と。そこには負荷が高い日もあれば、負荷は低いけどレベルアップさせてくれる経験値を多く得られる日もあるでしょう。回復を促してくれて次に大きな負荷がかけられるのなら、それはそれで質の高い練習でしょう。満足感でも身体への影響だけでもなく、様々な要素で質が高いは構成されている。質が高いことでの最大の効果はレベルアップ。
練習の質が高いというのは多くの経験値を得られること
こんな理解で良いのではないでしょうか。負荷が高いことは刺激が強すぎて故障のリスクも高めるから、必ずしも質が高いわけではない。しかし、多くの経験値を得てレベルアップするにはやらないとダメでもある。だから
質が高い=高負荷
と理解されてしまうのは仕方が無いと思いますが、負荷が高いだけでは得られる経験値が高いとも限らないわけです。ボスモンスターと戦ったところで、時間はちょっとかかるのに、いろいろ作戦を考えたりした割に得られる経験値は少ないわけで。
やっぱりメタル狩りが最強ですよね。
はい。
2018-09-02
因果関係の勘違い
この夏、最も多く話をしたネタとなるのがタイトルにある通りのこと。因果関係の勘違いです。陸上競技を中心に走りの指導、講義をする際、この勘違いに関する指摘をまずします。
地面に大きな力を加えると速く走れる
これが最も多い勘違いですね。昔から言われていることですし、データも多く存在しています。速い選手は地面に大きな力を加えているというのは事実。ただ、これが勘違いを生み出しているわけでして、実際には速く走れるようにはなりません。大きな力を加えることは強いブレーキを掛けることにもなるからです。そして大きな力を加えて生じたブレーキは次の動作に使えないとダメなのです。なので、強すぎるブレーキより適度なブレーキにした方が良いわけで。
大きな力でブレーキをかけてストライドを広げる種目といえば走幅跳なわけですが、そうした動作を走りでやらないのは、接地でブレーキが掛かり次の一歩を出せないからです。大きな力を加えられるしストライドを広げられるし、理屈だけで言えば最高の動作のはずなんですけどね。走るという動作は連続した回転動作の繰り返しであり、一歩だけで考えてはダメ、ということです。なお、2000年代の頭に地面に力を加えている選手は速い、というデータを出した研究者が考え方を変えたのが、義足のデータを取るようになってからです。義足の人たちは地面に大きな力を加えていない。というか加えられない。それなのに健常者と呼ばれる人たちと同様のパフォーマンスを発揮している種目があるわけです。そこから考えたのが、地面に大きな力を加えるというのは速度を上げて走るために必要なブレーキであり、速度を高めるためには必要な要因だが、そこを大きくしても意味が無い、ということです。義足の選手は軽い下腿を用いて素早く脚を前へ移動させている、という点が速く走るための要因となっているわけです。この辺りの勘違いは未だに多くの人たちがしてしまっていますが、故障の原因や、最近よく言われる脚が抜ける、という症状につながるので早めに勘違いを正しい認識に変えてくださいね、と思います。速く走るのには回転数です。
ストライドの大きな要因は脚の長さです
因果関係を勘違いしてしまわないように、要因をしっかりと分けて考えると良いと思います。
地面に大きな力を加えると速く走れる
これが最も多い勘違いですね。昔から言われていることですし、データも多く存在しています。速い選手は地面に大きな力を加えているというのは事実。ただ、これが勘違いを生み出しているわけでして、実際には速く走れるようにはなりません。大きな力を加えることは強いブレーキを掛けることにもなるからです。そして大きな力を加えて生じたブレーキは次の動作に使えないとダメなのです。なので、強すぎるブレーキより適度なブレーキにした方が良いわけで。
大きな力でブレーキをかけてストライドを広げる種目といえば走幅跳なわけですが、そうした動作を走りでやらないのは、接地でブレーキが掛かり次の一歩を出せないからです。大きな力を加えられるしストライドを広げられるし、理屈だけで言えば最高の動作のはずなんですけどね。走るという動作は連続した回転動作の繰り返しであり、一歩だけで考えてはダメ、ということです。なお、2000年代の頭に地面に力を加えている選手は速い、というデータを出した研究者が考え方を変えたのが、義足のデータを取るようになってからです。義足の人たちは地面に大きな力を加えていない。というか加えられない。それなのに健常者と呼ばれる人たちと同様のパフォーマンスを発揮している種目があるわけです。そこから考えたのが、地面に大きな力を加えるというのは速度を上げて走るために必要なブレーキであり、速度を高めるためには必要な要因だが、そこを大きくしても意味が無い、ということです。義足の選手は軽い下腿を用いて素早く脚を前へ移動させている、という点が速く走るための要因となっているわけです。この辺りの勘違いは未だに多くの人たちがしてしまっていますが、故障の原因や、最近よく言われる脚が抜ける、という症状につながるので早めに勘違いを正しい認識に変えてくださいね、と思います。速く走るのには回転数です。
ストライドの大きな要因は脚の長さです
因果関係を勘違いしてしまわないように、要因をしっかりと分けて考えると良いと思います。
2018-07-23
質と量って分けられるものですか?
よく聞く話ではありますが、質と量のどちらが大事かと聞かれたときに、何をもってして質と言うのかがよく分かりません。その人の練習の目的として量が必要であるとなれば、その練習が他人から見て量が多そうに見えたとしても、内容としては質を重視していると言えるかと思います。例えば、陸上競技におきましては質の高い練習と言うと、何故かすぐに「スピードを高めた練習である」という形で理解されることが多いですが、まったくもってそんなことはありません。タラタラと量をこなすことが質になる場合もあるわけです。今の段階に自分にとって必要な練習をしっかりやる。これ以外に強くなる方法は無いわけです。その時に必要なものがとにかく量をこなすことであれば、量をやることで質になる。ですので、これらを分けて考えることはできないはずです。スピードを高めることが必ずしも質の高さではない、となります。
例えば、1500mを4分30で走る人がいて、4分00を切るのを目標としているとします。
4分30→1㎞3分00、400m→72秒
4分00→1㎞2分40、400m→64秒
これを見ると400で8秒速く走り続ける能力が必要となります。となると、まず必要なことは400mを確実に64秒で走ること、次に64秒をキープすること、最後に少し上げて4分を切ること、となります。これを実現するために400mを64秒で走る練習をすることは質の高い練習となるか?と言えば、特になりません。中には68あたりで徹底的に走り込んで身体を作ることで4分を切れるという人もいるでしょう。これは量をある程度こなすことで身体が作られる(身体を作る=細胞を増やす、というのが私のトレーニング立案における観点です)ので、ありえないことではありません。量によって質を生み出すアプローチです。また、スピードをそこまで上げずにインターバルの間隔を短くしたりするという方法もあります。逆に一本一本をしっかりやり、インターバルは長く取るという手法もあるでしょう。これらはどのやり方であっても、4分を切るという目標を実現するために必要であると考えて実施するのであれば、適切な量であり質になると言えるかと思います。こうした話をする時によく言われるのが、「64しか出せないのならばスピードの余裕が無くて絶対に4分は切れない」ということです。まぁそうですね。64しか出せなかったら4分00しか出ないことになります。ですので、64を切れるというのは絶対に必要な点です。しかし、余裕の有無というのは話として違うものがあります。余裕度が大事というのであれば、1500mを速く走れる人は400が速い方がよく、400が速いなら200も速いとなっていき、最終的にはどの種目であれUsain Boltが世界最速の選手になるはずです。ですので、大事な点は、最大スピードを上げることよりも、最大スピードやそれに近いスピードをどれだけ維持できるか、となります。これを見失ってとにかく速いスピードで練習をすることが高い質の練習だ、と勘違いしてしまっている人が多い気はします。1500mで4分を切る程度であれば、60秒くらいで走れれば十分でしょう。それよりも、とにかく64秒で走り続けられる練習を組んでいくのが良いでしょう。それが質として大事な点です。
速いスピードではなく、目標を実現するために必要な負荷が質である、という理解をできれば良いかな、と思います。そして目標を達成したら次の目標タイムをクリアーする質に変えていく。これの繰り返しです。量と質は別物では無く、必要と思われる負荷に達していなければ質が足りていない、と言える。なので、質というのは練習内容を見ただけではよく分からないことがよくある。ということで。無理して高い速度を出していると故障のリスクが高まるだけですからね…
例えば、1500mを4分30で走る人がいて、4分00を切るのを目標としているとします。
4分30→1㎞3分00、400m→72秒
4分00→1㎞2分40、400m→64秒
これを見ると400で8秒速く走り続ける能力が必要となります。となると、まず必要なことは400mを確実に64秒で走ること、次に64秒をキープすること、最後に少し上げて4分を切ること、となります。これを実現するために400mを64秒で走る練習をすることは質の高い練習となるか?と言えば、特になりません。中には68あたりで徹底的に走り込んで身体を作ることで4分を切れるという人もいるでしょう。これは量をある程度こなすことで身体が作られる(身体を作る=細胞を増やす、というのが私のトレーニング立案における観点です)ので、ありえないことではありません。量によって質を生み出すアプローチです。また、スピードをそこまで上げずにインターバルの間隔を短くしたりするという方法もあります。逆に一本一本をしっかりやり、インターバルは長く取るという手法もあるでしょう。これらはどのやり方であっても、4分を切るという目標を実現するために必要であると考えて実施するのであれば、適切な量であり質になると言えるかと思います。こうした話をする時によく言われるのが、「64しか出せないのならばスピードの余裕が無くて絶対に4分は切れない」ということです。まぁそうですね。64しか出せなかったら4分00しか出ないことになります。ですので、64を切れるというのは絶対に必要な点です。しかし、余裕の有無というのは話として違うものがあります。余裕度が大事というのであれば、1500mを速く走れる人は400が速い方がよく、400が速いなら200も速いとなっていき、最終的にはどの種目であれUsain Boltが世界最速の選手になるはずです。ですので、大事な点は、最大スピードを上げることよりも、最大スピードやそれに近いスピードをどれだけ維持できるか、となります。これを見失ってとにかく速いスピードで練習をすることが高い質の練習だ、と勘違いしてしまっている人が多い気はします。1500mで4分を切る程度であれば、60秒くらいで走れれば十分でしょう。それよりも、とにかく64秒で走り続けられる練習を組んでいくのが良いでしょう。それが質として大事な点です。
速いスピードではなく、目標を実現するために必要な負荷が質である、という理解をできれば良いかな、と思います。そして目標を達成したら次の目標タイムをクリアーする質に変えていく。これの繰り返しです。量と質は別物では無く、必要と思われる負荷に達していなければ質が足りていない、と言える。なので、質というのは練習内容を見ただけではよく分からないことがよくある。ということで。無理して高い速度を出していると故障のリスクが高まるだけですからね…
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