件名の通りの話です。
ウエイトをしたら速く走れるようになりますか?
この質問はよく受けますが、返す答えは一つです。
何を質問しているのか分からない。
これです。これ以外の回答ができるとしたら、日常的にあなたがどのような行動をしていて、トレーニングをしているかを全て知っている人でしょう。日々一緒に練習している人か指導してくれている人、日常的に付きまとっている人しか答えられないような質問になりますね。後者だとちょっと怖いですね。本題に戻しますと、何を質問しているのか分からないことを聞いている、ということが分かっていないのだとしたら、それはそれで問題です。これを別の言い方に変えると、
走ると速く走れるようになりますか?
と聞いているのと同じです。何を聞いているの?と返したくなると思います。この質問、どんなペースでどれくらいの距離を、どのようなrestで週にどのくらいの頻度で、という点を質問したいのかもしれませんが、何を聞いているのかとても曖昧というか、何を聞いているのかまったくもって意味不明です。ウエイトの話でも同様で、どのくらいの重量でどのような種目をrestどれくらいで何repを何setやるのかが不明です。ウエイトをやれば、というだけで共通理解ができることは絶対にありえません。狙いとなるポイントが異なればsetやrepは異なりますし、週間での頻度も違います。そうした点を理解せずにウエイトと一括りにしてしまうのはダメです。先日の日本陸連主催の中距離講習会においても、ウエイトトレーニングに要する時間や種目の話がされていて、S&Cコーチの方が全体の場で質問されていましたが、さて、何を狙いとしたウエイトなのか、という大事な確認をされた方はどれくらいいたのでしょうか。やってる種目だけでは不明な点です。ウエイトをやるということは~~だ、という固定観念で決めつけるのはよろしくないですので。
そんなわけで、
~~は必要ですか??
という質問は、質問のようであるけど何の意味も持たない言葉である、と思ってください。質問なんですが、というのであれば背景からそれなりに聞かないと答えられません。必要な情報を出してもらい確認する、ということにはそれなりの時間を要します。そこに対価というのが発生することになるわけでして、無料での質問に簡単に答えることができないのは、根掘り葉掘り細かく聞かないと答えられないから、その時間を作るならば他の仕事をやらないようにしないとダメだから、というのをご理解下さい。
2018-11-09
2018-10-28
練習の質を高めるって何?
なんだかチラッと目に入ったので久々に。書く気はあるんですよ、ネタもあるんですよ、やる気もあるんですよ、時間が無いんです。 言い訳をする時間はあるんですよ、時間が無いんです。
本題。
練習の目的って何ですか?
ここを見失ってしまうからこそ生じる疑問や問題は多々あるわけです。練習の目的。先生、監督コーチに怒られないようにする、というのが目的な人もいそうな気がしますが、そうなったら辞めた方が良いですよ。もっと有意義に活動した方が良いと思います。指導者のレベルが高過ぎて、イメージしていることができていなくて怒られる、というパターンもあるかと思いますので、何とも言いにくい面はありますが。さて、練習の目的。大きくとらえると、練習の目的は次の試合で良い結果を出す事、というものになるかと思います。その良い結果につなげるために小さな目標設定が多数存在するわけで。この小さな目標をクリアーした数が多ければ多いほど、良い練習が積めているということが言えるのかな、と思います。もちろん、細かくし過ぎた結果、相反する設定をしてしまって失敗するということもあるかと思います。ですので、目的、目標を細かく考えれば必ずしも成功にたどり着けるわけではないでしょう。そんなわけで、練習の目的というのは大雑把に、
レベルアップすること
というので良いと思います。その中身が正しいかどうかの判断は試合での結果として表れてくるということで。このレベルアップを効率よく実現できるために質を高くする、と。細かい目標設定が全て間違えていない、というのが質が高いと言えるの一つのことになるのではないかと思います。あくまで一つのことです。他にも要因はあるはずですので。そして、この細かい目標設定を全部こなしてもレベルが1しか上がらない、ということもあるはずです。ドラクエで言えばスライムを効率よく10匹倒すため(exp→10)に計画を練ったところで、何も考えずにはぐれメタルをまじんぎりで倒してしまえば(exp10050)、同じ時間を使ってもレベルアップできる数はことなるわけで。細かい設定の中に大きな経験値をくれてたくさんレベルアップできるものが入っているか、というのも大事ということで。
はぐれメタルよりもメタルキングの方が、いやプラチナキングだ!!
という話は求めておりませんのでご了承ください。効率よく倒すべきはスライムじゃなくてメタルキング。はぐれメタル。メタルスライム。同じ時間でも多くの経験値を得られるからこそ、彼らは狩られるので。話が逸れましたね。そんなわけで、質が高いということは量が多いとか少ないとかではなく、レベルアップに必要な課題を最大限にこなすことができたら質の高い練習と呼べるのでは、と。そこには負荷が高い日もあれば、負荷は低いけどレベルアップさせてくれる経験値を多く得られる日もあるでしょう。回復を促してくれて次に大きな負荷がかけられるのなら、それはそれで質の高い練習でしょう。満足感でも身体への影響だけでもなく、様々な要素で質が高いは構成されている。質が高いことでの最大の効果はレベルアップ。
練習の質が高いというのは多くの経験値を得られること
こんな理解で良いのではないでしょうか。負荷が高いことは刺激が強すぎて故障のリスクも高めるから、必ずしも質が高いわけではない。しかし、多くの経験値を得てレベルアップするにはやらないとダメでもある。だから
質が高い=高負荷
と理解されてしまうのは仕方が無いと思いますが、負荷が高いだけでは得られる経験値が高いとも限らないわけです。ボスモンスターと戦ったところで、時間はちょっとかかるのに、いろいろ作戦を考えたりした割に得られる経験値は少ないわけで。
やっぱりメタル狩りが最強ですよね。
はい。
本題。
練習の目的って何ですか?
ここを見失ってしまうからこそ生じる疑問や問題は多々あるわけです。練習の目的。先生、監督コーチに怒られないようにする、というのが目的な人もいそうな気がしますが、そうなったら辞めた方が良いですよ。もっと有意義に活動した方が良いと思います。指導者のレベルが高過ぎて、イメージしていることができていなくて怒られる、というパターンもあるかと思いますので、何とも言いにくい面はありますが。さて、練習の目的。大きくとらえると、練習の目的は次の試合で良い結果を出す事、というものになるかと思います。その良い結果につなげるために小さな目標設定が多数存在するわけで。この小さな目標をクリアーした数が多ければ多いほど、良い練習が積めているということが言えるのかな、と思います。もちろん、細かくし過ぎた結果、相反する設定をしてしまって失敗するということもあるかと思います。ですので、目的、目標を細かく考えれば必ずしも成功にたどり着けるわけではないでしょう。そんなわけで、練習の目的というのは大雑把に、
レベルアップすること
というので良いと思います。その中身が正しいかどうかの判断は試合での結果として表れてくるということで。このレベルアップを効率よく実現できるために質を高くする、と。細かい目標設定が全て間違えていない、というのが質が高いと言えるの一つのことになるのではないかと思います。あくまで一つのことです。他にも要因はあるはずですので。そして、この細かい目標設定を全部こなしてもレベルが1しか上がらない、ということもあるはずです。ドラクエで言えばスライムを効率よく10匹倒すため(exp→10)に計画を練ったところで、何も考えずにはぐれメタルをまじんぎりで倒してしまえば(exp10050)、同じ時間を使ってもレベルアップできる数はことなるわけで。細かい設定の中に大きな経験値をくれてたくさんレベルアップできるものが入っているか、というのも大事ということで。
はぐれメタルよりもメタルキングの方が、いやプラチナキングだ!!
という話は求めておりませんのでご了承ください。効率よく倒すべきはスライムじゃなくてメタルキング。はぐれメタル。メタルスライム。同じ時間でも多くの経験値を得られるからこそ、彼らは狩られるので。話が逸れましたね。そんなわけで、質が高いということは量が多いとか少ないとかではなく、レベルアップに必要な課題を最大限にこなすことができたら質の高い練習と呼べるのでは、と。そこには負荷が高い日もあれば、負荷は低いけどレベルアップさせてくれる経験値を多く得られる日もあるでしょう。回復を促してくれて次に大きな負荷がかけられるのなら、それはそれで質の高い練習でしょう。満足感でも身体への影響だけでもなく、様々な要素で質が高いは構成されている。質が高いことでの最大の効果はレベルアップ。
練習の質が高いというのは多くの経験値を得られること
こんな理解で良いのではないでしょうか。負荷が高いことは刺激が強すぎて故障のリスクも高めるから、必ずしも質が高いわけではない。しかし、多くの経験値を得てレベルアップするにはやらないとダメでもある。だから
質が高い=高負荷
と理解されてしまうのは仕方が無いと思いますが、負荷が高いだけでは得られる経験値が高いとも限らないわけです。ボスモンスターと戦ったところで、時間はちょっとかかるのに、いろいろ作戦を考えたりした割に得られる経験値は少ないわけで。
やっぱりメタル狩りが最強ですよね。
はい。
2018-09-02
因果関係の勘違い
この夏、最も多く話をしたネタとなるのがタイトルにある通りのこと。因果関係の勘違いです。陸上競技を中心に走りの指導、講義をする際、この勘違いに関する指摘をまずします。
地面に大きな力を加えると速く走れる
これが最も多い勘違いですね。昔から言われていることですし、データも多く存在しています。速い選手は地面に大きな力を加えているというのは事実。ただ、これが勘違いを生み出しているわけでして、実際には速く走れるようにはなりません。大きな力を加えることは強いブレーキを掛けることにもなるからです。そして大きな力を加えて生じたブレーキは次の動作に使えないとダメなのです。なので、強すぎるブレーキより適度なブレーキにした方が良いわけで。
大きな力でブレーキをかけてストライドを広げる種目といえば走幅跳なわけですが、そうした動作を走りでやらないのは、接地でブレーキが掛かり次の一歩を出せないからです。大きな力を加えられるしストライドを広げられるし、理屈だけで言えば最高の動作のはずなんですけどね。走るという動作は連続した回転動作の繰り返しであり、一歩だけで考えてはダメ、ということです。なお、2000年代の頭に地面に力を加えている選手は速い、というデータを出した研究者が考え方を変えたのが、義足のデータを取るようになってからです。義足の人たちは地面に大きな力を加えていない。というか加えられない。それなのに健常者と呼ばれる人たちと同様のパフォーマンスを発揮している種目があるわけです。そこから考えたのが、地面に大きな力を加えるというのは速度を上げて走るために必要なブレーキであり、速度を高めるためには必要な要因だが、そこを大きくしても意味が無い、ということです。義足の選手は軽い下腿を用いて素早く脚を前へ移動させている、という点が速く走るための要因となっているわけです。この辺りの勘違いは未だに多くの人たちがしてしまっていますが、故障の原因や、最近よく言われる脚が抜ける、という症状につながるので早めに勘違いを正しい認識に変えてくださいね、と思います。速く走るのには回転数です。
ストライドの大きな要因は脚の長さです
因果関係を勘違いしてしまわないように、要因をしっかりと分けて考えると良いと思います。
地面に大きな力を加えると速く走れる
これが最も多い勘違いですね。昔から言われていることですし、データも多く存在しています。速い選手は地面に大きな力を加えているというのは事実。ただ、これが勘違いを生み出しているわけでして、実際には速く走れるようにはなりません。大きな力を加えることは強いブレーキを掛けることにもなるからです。そして大きな力を加えて生じたブレーキは次の動作に使えないとダメなのです。なので、強すぎるブレーキより適度なブレーキにした方が良いわけで。
大きな力でブレーキをかけてストライドを広げる種目といえば走幅跳なわけですが、そうした動作を走りでやらないのは、接地でブレーキが掛かり次の一歩を出せないからです。大きな力を加えられるしストライドを広げられるし、理屈だけで言えば最高の動作のはずなんですけどね。走るという動作は連続した回転動作の繰り返しであり、一歩だけで考えてはダメ、ということです。なお、2000年代の頭に地面に力を加えている選手は速い、というデータを出した研究者が考え方を変えたのが、義足のデータを取るようになってからです。義足の人たちは地面に大きな力を加えていない。というか加えられない。それなのに健常者と呼ばれる人たちと同様のパフォーマンスを発揮している種目があるわけです。そこから考えたのが、地面に大きな力を加えるというのは速度を上げて走るために必要なブレーキであり、速度を高めるためには必要な要因だが、そこを大きくしても意味が無い、ということです。義足の選手は軽い下腿を用いて素早く脚を前へ移動させている、という点が速く走るための要因となっているわけです。この辺りの勘違いは未だに多くの人たちがしてしまっていますが、故障の原因や、最近よく言われる脚が抜ける、という症状につながるので早めに勘違いを正しい認識に変えてくださいね、と思います。速く走るのには回転数です。
ストライドの大きな要因は脚の長さです
因果関係を勘違いしてしまわないように、要因をしっかりと分けて考えると良いと思います。
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