件名の通りの話です。
ウエイトをしたら速く走れるようになりますか?
この質問はよく受けますが、返す答えは一つです。
何を質問しているのか分からない。
これです。これ以外の回答ができるとしたら、日常的にあなたがどのような行動をしていて、トレーニングをしているかを全て知っている人でしょう。日々一緒に練習している人か指導してくれている人、日常的に付きまとっている人しか答えられないような質問になりますね。後者だとちょっと怖いですね。本題に戻しますと、何を質問しているのか分からないことを聞いている、ということが分かっていないのだとしたら、それはそれで問題です。これを別の言い方に変えると、
走ると速く走れるようになりますか?
と聞いているのと同じです。何を聞いているの?と返したくなると思います。この質問、どんなペースでどれくらいの距離を、どのようなrestで週にどのくらいの頻度で、という点を質問したいのかもしれませんが、何を聞いているのかとても曖昧というか、何を聞いているのかまったくもって意味不明です。ウエイトの話でも同様で、どのくらいの重量でどのような種目をrestどれくらいで何repを何setやるのかが不明です。ウエイトをやれば、というだけで共通理解ができることは絶対にありえません。狙いとなるポイントが異なればsetやrepは異なりますし、週間での頻度も違います。そうした点を理解せずにウエイトと一括りにしてしまうのはダメです。先日の日本陸連主催の中距離講習会においても、ウエイトトレーニングに要する時間や種目の話がされていて、S&Cコーチの方が全体の場で質問されていましたが、さて、何を狙いとしたウエイトなのか、という大事な確認をされた方はどれくらいいたのでしょうか。やってる種目だけでは不明な点です。ウエイトをやるということは~~だ、という固定観念で決めつけるのはよろしくないですので。
そんなわけで、
~~は必要ですか??
という質問は、質問のようであるけど何の意味も持たない言葉である、と思ってください。質問なんですが、というのであれば背景からそれなりに聞かないと答えられません。必要な情報を出してもらい確認する、ということにはそれなりの時間を要します。そこに対価というのが発生することになるわけでして、無料での質問に簡単に答えることができないのは、根掘り葉掘り細かく聞かないと答えられないから、その時間を作るならば他の仕事をやらないようにしないとダメだから、というのをご理解下さい。