Team inspire official: 8月 2019

2019-08-08

途中のつなぎ、jogで取るかwalkで取るか

陸上競技の練習を考える時に重要なポイントの一つに

つなぎ

というものがあります。短距離であれ長距離であれ、インターバルトレーニングなどを実施する時に、400mのトラックをどう使うか?というのは重要であり、200mを走った後に200mw歩いてつなぐのが短距離、jogでつなぐのが長距離、といった暗黙の了解のようなものがあります。何でなのか?という点に関しての疑問を持ったことがある人は意外と少なく、長距離なんだからjogだ、という謎の一言で片づけられることも多いかと思います。

何でなのか?

これを考えずに練習の質を高めることはできないわけでして、jogでつなぐこと、walkでつなぐことにどのような利点があるのか、トレーニング効果をもたらすのか、ということを考えるのは重要です。練習において大事なのは速く走る時のタイムの設定よりも、このつなぎをどうするかという考えを持つ人もいるわけでして、ここを理解できるかどうかがトップクラスの選手になる、突き抜ける選手になる、という違いがあるような気がします。日本に来ているケニア人選手らを見ていると多くが歩いてつないでいるわけですが、ケニア人だから、というこれまた謎の理屈で片付けてしまっている場合もあるわけでして、とてももったいない。

前置きが長くなりましたが、結論を言ってしまえば「目的によってjogにするかwalkにするかが決まる」という当たり前のものになります。目的が何かという細かい点に関しては濁させて頂きますが、細胞を増やしたいのか?メンタルを鍛えたいのか?呼吸の感覚を鍛えたいのか?などなどあるかと思います。個人的には細胞を増やすためにトレーニングを考えるという細かさがありますので、walkでつなぐのは土台作りの時期、jogでつなぐのはそれを改良する時期としています。今の時期は夏の真っ只中でありjogでつなぐのは暑さで大きなダメージを受ける、無理をするよりは土台作り、と考える時期ですのでjogでつなぐことは少な目です。なお、jogでつなぐことによりエネルギー系としてはクレアチンリン酸の減少が生じ続けることになり、運動の継続が厳しくなるわけでして、その状態でスピードを出すのは無理です。そうした点を理解できると、jogでつなぎスピードを出すという練習には??????となる面があるわけです。運動生理学をしっかり学ぶと見えてくる、理解できるようになりますので、ぜひ勉強して頂ければ。